高齢者を「年寄り扱い」しないぞウチは
お寺マルシェとヨガフェス
うちのお寺で、「おてらマルシェ」なるものを開催しました。これは友だちの「若い子たち」を実行委員会とした企画で、前からやってみたいと思っていたものでした。本堂では「ヨガフェス」と称して1時間毎に違ったヨガの体験レッスンを6種類開催し、境内ではカフェやオーガニックスイーツ、サンドイッチなどのオシャレな(笑)飲食が並びます。お陰さまで初開催ながら人口3,000人程度の集落に500人超の来場者がありました。都会の企画から見たら少ないかもしれませんけど、うちの田舎では「革命的賑わい」でした。
お年寄りを”無視した”企画
ちょうど秋彼岸明けの開催だったので、彼岸参りで各家を回りながらチラシを配っていて、ちょっと困ったことに気が付きました。それは、檀家さんの人口分布の中心である70代以上の皆さんが…
「おてらマルシェ・ヨガフェス」
という「言葉の意味がまったくワカラナイ」のです。
しまった…
完全に”高齢者無視”の企画だったんです。もちろんそんなつもりはなかったんですけど、結果的に。
「とにかく”ちっちゃいお祭り”」だと思ってきてくださいね(汗)」と言ってお誘いするのが精一杯。檀家さんたちの頭上にははっきりと「?」が浮かんで見えました。
マルシェと一周忌
迎えた当日。運営は”若い子たち”に任せてあるので、私は予定していたある檀家さんの自宅に「一周忌」の供養にでかけました。供養が終わり、そこに参列していた30人ほどの方々はお寺に「墓参り」に向かいます。私は「マルシェ」が開催されていることを伝え、もしかしたら「一周忌を営む皆さんには多少気分的にそぐわないかもしれない」ようなことを伝え、寺に戻りました。
寺に戻ってみると、マルシェは予想以上の盛況で人があふれています。たくさんの若い人や家族連れ、子どもたちの笑い声。来る人がいるのかどうかと心配していた私はホッとしつつとても嬉しくなって、マルシェの仲間やお客さんたちと談笑していました。
うちの母が生きていたら
しばらくすると礼服を着た人達がちらほら。先ほどの一周忌を終え墓参りに来た方々です。一人二人かとおもいきやなんと参列していた30人ほどの皆さん全員が来ているではありませんか!私は一周忌にこんな賑やかな催しが当たって気を悪くしないだろうかちょっぴり心配でしたが、皆さん笑顔の様子。
するとある礼服の女性が私に声をかけて来ました。
「私は故人の娘です。今日はありがとうございました‥‥。
(あっ…もしかして気分を…)
マルシェ…
すばらしいですね!
(よかった…)
うちの母が(一周忌に当たる故人)生きてたら
すっごく喜んで来たはずです!
ううん、今も”むこうで”喜んでると思います!
来年もぜひ開催して下さい!」
私はほっと胸をなでおろし、その女性と顔を見合わせながらお互いに目に涙をためながら頷き合いました。
高齢化社会のパラダイムシフト
マルシェにはそれなりに檀家のいわゆる”高齢者”の方々も来てくれていました。その高齢者がどんなようすだったかというと…
皆さんはいつもよりはつらつとして見え、
若い人達に混じって「カフェオレ」や「まるごとグレープフルーツジュース」を
愉しんでいました!
こんなヤツを高齢者の皆さんも(笑)
「お茶飲み会」「ゲートボール」「要介護」「対策」「お世話」
世の中は高齢者を「年寄り扱い」しすぎてる!
若い世代と一緒に楽しむことこそ、最高の娯楽です!
過疎だ高齢化だ少子化だとごちゃごちゃいってないで
面白い事どんどんしていきましょう!
マルシェ上等です!(笑)
「高齢化の対策」なんて必要ない。
必要なのは「楽しい暮らし」です。
これこそ高齢化社会のパラダイムシフト
アンロックです。
Unlock yourself.
Unlock your life.