Unlock yourself. 自分を”アンロック”せよ

津波から奇跡的に生還した”禅僧”の「自分をアンロック」するブログ。

今、生きてるという奇跡

コンドルはロスタイムに飛ぶ。

※僕が津波に遭った釜石を久しぶりに尋ねて感じた追想をとりとめなく書いたメモです。 もったいないのでここに掲載します。 ロスタイムに飛ぶコンドル 久しぶりに釜石を訪ねた。 あの日遅めの昼食を食べた ロスタイムっていう昭和風の喫茶店は もう駐車場にな…

3月11日の過ごし方

3月11日の過ごし方 こんにちは。 ご存知かもしれませんが 僕は2011年3月11日14時46分。 岩手県釜石市の沿岸部を走行中に 津波に遭いました。 流される僕のクルマが 後方のトラックにぶつかり そのトラックの屋根に飛び乗って そこで助かりました。 僕を始め…

なかまが、そこにいる

精進上げ うちのあたりは、葬儀が終わるといわゆる「精進上げ」と称して皆さんにごちそうを振る舞う。それまでは納棺〜火葬〜通夜までは肉・魚を使わないいわゆる「精進料理」が振る舞われる。葬儀・初七日が終わって初めて精進料理ではないものが振る舞われ…

ほんとうの仲間がいますか?

「ブッディスト」上映会 先日、友人の後藤サヤカ監督の作品であり、師と仰ぐ藤田一照さんが出演している映画、「ブッディスト〜今を生きようとする人たち」の上映会を行った。おかげさまで自己最高の80名のお客様を迎え、盛況のうちに幕を閉じた。 この映画…

葬式坊主よ、生死を語れ

マインドフルネスの攻勢 それにしてもマインドフルネスの隆盛には 目を見張る物がある。 本もたくさん出版されてるし 雑誌をざっと見てみると… 日経ウーマン ニューズウィーク 訪問看護と介護 ケアマネージャー ターザン アンアン ダイヤモンド 日経おとなの…

生命のともしびは、風とともに(2)

ともしびは風とともに 寝たきりになって以来、ほとんど会話らしい会話もしない祖父。呼びかけると頷いてコミュニケーションはできる。痛みもあるはず、コミュニケーションもできる。なのにまるで積極的に生きるのをやめたかのような祖父。落ち着かず、何もで…

問題は、「どう」自分探しをするか

Smells like a teenager 自分探し、という言葉には どこか青臭さが漂ってくる。 それはまるで10~20代の少年青年たちが まだ見ぬ(または出たばかりの) 「社会」や「人生」に対して抱く あこがれと恐れを重ね合わせたものかな。 僕も旅をしていた20代、 まさ…

子どもたちの居場所でありたい。

みなさま あけまして おめでとうございます!! おかげさまで 無事に合格祈願祈祷会が終わりました⭐ 梅酒も奉納しましたし! 僕の正月は 合格祈願のご祈祷で始まります。 天神さまのご縁で 子どもたちの応援ができるお寺って すごく嬉しいです! 子どもたち…

喜べ、僕のイノチよ!

忘年会とはいえ この時期、忘年会に呼ばれることが多い。 お酒が全く飲めない (なので飲みたいわけでもない) そんな僕にとってはなかなかにつらい時期。 (もちろん、楽しいのもある(笑) そして、つらいのが 話題が他人の批判ばかりの、会(汗) これ。 …

ほんとうのスタートライン

言い忘れたこと 先日、講師で呼ばれた 子育て向けのマインドフルネスの体験会で 言い忘れたこと。 マインドフルネスを深く実践するためにも とても大事なことだと思うので ここにリライトして置きたいと思います。 つむぎの会 ひとつ、とても大事なことを言…

出会え 出会え 出会え

ごちゃまぜの寺 先日、今では有名になりつつあるあるブロガー「Sさん」をお寺に招いて、「ごちゃまぜの寺」なる企画をした。「お寺」をゲストハウスに見立て、そこで自然に生まれる出会いや気づきを楽しもう。そこにその”ブロガーSさんが、いる”ことで、話し…

グーグルに舞い降りた”禅の魔法使い”

マジカル・ミステリー・ツアー 今年も縁あって、 勝手に師と仰ぐ藤田一照さんの シリコンヴァレー企業訪問、 通称MMT(マジカル・ミステリー・ツアー)に 同行させてもらいました。 昨年はフェイスブック、セールスフォース、 スターバックスという 名だたる…

大分・善隆寺法話と熊本訪問②

一年前の今日 今回善隆寺さんに呼ばれたのは 熊本地震から一周忌法要というご縁で 私と、東北の経験してきたことを話してほしいということだった。 法要がおわり 友人の自覚大道さんに車を出してもらい 大分から熊本へ向かった。 一年前、熊本地震が起こった…

嬉しいから人はつい動いてしまうのだ

奇跡のダブル満開 おかげさまで第3回目の天神さまのお花見マルシェも 盛況のうちに終わった。 ちょっと春冷えしたこともあって なんと梅と桜がダブル満開で当日を迎えた。 お花見イベントとは言え 本当に花が咲いてくれるかどうかは 日取りの時点ではわから…

恥じらいも愚かさも強さもみっともなさも、開け放つこと。

死にゆく人と 共にあること 以前から会いたいと思っていた ジョアン・ハリファックス老師の講演会に 参加してきた。 老師は、禅の指導者であり、 かつ終末期医療におけるケアのスペシャリストとして、 日本でも実践を指導している方。 講演は”予想通り”素晴…

記憶という名のキャッシュ

✳以前走り書いた雑文ですが、旅の車窓を流れる風景に誘われて 若干rewriteしてアップします。列車の旅はいいものですね。 ヨルダンの夕日 過ごした日の数だけ、夕陽はあった。 でも今日の夕陽は人生でいちばん美しい。 なぜなら、誰にとっても 今日しか人生…

もっと、立ち止まってもいい。

彼岸明けの彼岸参り 今週はお彼岸の分の檀家参りをしています。 家々を巡って仏壇にお参りさせて頂き 少しお茶を御馳走になって、世間話を楽しみます。 普段、仏事でお会いするのは主に男性陣ですが 世界を牛耳っているのはもちろん女性(笑) うちの地域に”…

夕日の下に朝があり、そして僕は優しくなれる

球体としての世界 最近、何やらタイに行きたくなっている。タイは初めて体験した海外の地だから、初恋に似た淡い未練のようなものがいつもある。なんだかんだと口実を付けては20回ほど彼の地に足を運んだけれど、ますます未練がましくなるばかり。 思えば海…

あなたの「いのちの灯火」を灯せ

3月が消えてなくなればいい 3月が近づいてくる。これはどうしようもないことだけれど、東日本大震災という大きな十字架を背負った東北の私たちにはどうしても心苦しい季節だ。幸い、わたしはテレビを見る習慣がないからまだマシだけれど、世の中が3月11日に…

聞かせてほしいのは、あなたの旋律なのだ

格好のいいお坊さん、わるいお坊さん 印象的な、2つの現場に居合わせた。ひとつはある「格好のいいお坊さん」。ある若い僧侶の法話。これはしんどかった。若いが経験値の高い、彼。挨拶から法話の内容まですべてあるフォーマットに則ったお話の組み立てでま…

これからはペイ・フォ○○ト

ギフト経済? ギフト経済に関する記事や本をいくつか読んだ。耳慣れない言葉だけれど、要は与え合うことで社会が豊かになってゆく、というもの。D最近このカラクリにずいぶん自覚的になってきた。仏教でも「布施(与えること)」という修行があるが、この修…

ピストルズを額縁に入れるな

衝動という信仰 自分が青春を過ごした時代に聞いた音楽が、自分の情動に影響していると考えるのは不思議ではない。その音楽を生み出した時代の空気を共有していたとも言えるし、その音楽を産んだアーティストの情動をミラーリングしたのかもしれない。いずれ…

笑って生きる自由を謳歌しよう

人間の可笑しさ いよいよあと数時間で今年が終わる。 しかし、同時に新年が始まることを知ってる私たちは 今年が終わることに寂しさは感じるけれど 恐怖を感じることはない。 でも、自分で作ったしくみでありながら やはり寂しさを感じてしまうのも 人間の哀…

地図を捨てよ、旅に出よう

あこがれた、旅 バックパッカーだった1990年代、いろんな旅のスタイルに憧れたものだった。5年6年と長い旅を続ける人や、コンビニ袋ひとつで旅する極端なミニマム旅人。中でも私が惹かれたのは「ガイドブックを持たない旅」だった。 スマホとネットがこれだ…

ときには、恋愛がしたい

胸を焦がす 「リョーキさんって、男って感じがしないですね〜」 最近、2度ほどこんなことを言われた。 オレも達観の境地にたどり着いて、男女のゴタゴタ 嫉妬や執着、愛欲や色欲から卒業だ… んなわけない(笑) 男として見られないっていうのは 「カッコつ…

取り繕ったら、すぐに潰すぞ

法要はいい。打ち上げに来い。 先日、お世話になっているあるお寺の お盆のお祭りに呼ばれて参加してきた。 お祭りと言っても、そのご住職からは 「法要なんかはこなくていい。 なんなら打ち上げにこい。」 と、不可解な御案内を受けていた(笑) 自分をさら…

真っ黄色でプルプルの、「かまぼこカレー」が最も美味しい理由

役得 私たち坊さんの「役得」の一つに 「お別れの言葉」を聞くこと、がある。 形式張ったものが多い弔辞に比べ 主に遺族の若い世代、 故人の孫やひ孫が読むケースが多い、この 「お別れの言葉」。 若い人が書いて読むからこその 不器用でたどたどしく そして…

生きるのが怖くないの?

Sさんへの返信 生きるのが怖い、わかります。 うん。俺も怖い。 でもね、生きることの怖さより 「死」の現実がね、恐ろしかった。 「死」の恐怖って、「死ぬこと」が怖いんじゃない。 「人生を生ききらない恐怖」だったんだ。 津波に遭って以来 海はそれほど…

名前を変えすぎた結果…。

マインドフルネス・ラプソディ マインドフルネスが流行っている。 震源地の北米はもちろん、というか そりゃまあそうだろうと思うけれど 地図にもだだっ広い空白として記載される 私の住むこの岩手県の片田舎でも 「マインドフルネスを保健師に勧められた」 …

今日という日は「”一年前の今日”の一年後」

リクルートスーツとバックパック 時間というトリック、のようなものに気がついたのは21歳の頃だったと思う。そのころ自分は「この目で世界を見てみたい」と、バックパックを背負って海外をほっつき歩いていた。一方、大学の同級生はリクルートスーツを颯爽…